君のための嘘
僕が女の子を連れている……それは彼女のことだよね もちろん、恋人同士なのだからデートくらいするだろう。あ、でもリリさん、ラルフに彼女がいる事知らないのかも……。


「また考え事?僕が仕事に出かけている間に、その可愛い頭をフル回転させていたんだ?」


「ぁ……ごめんなさい……昼間、パパたちの事を思い出したら、酷い娘のような気がして来て……」


本当はラルフの事を考えてしまっていたのだが、そんな事は言えない。


「大事に育ててもらったんだね?」


「はい……」


「絶対に会いたくない?結婚相手と」


「……わからないんです 日本へ来る前にネットで霧生ホールディングスの事を調べたけれど、霧生 貴仁さんの事は何も載っていなくって……それくらいの財力があれば自分で見つけられるはずなのに、どうしてパパの会社を吸収合併したからって私を結婚相手に選んだのかなって……」


どうしよう……パパとママ、心配している……。


「ラルフ……霧生ホールディングスは知ってる?」


「まあ、大きな会社で有名だから名前だけは知っているけれどね 夏帆ちゃんはすごい所にお嫁さんに嫁ぐはずだったんだね」


「……どうしたらいいのか……本当に分からなくて……」


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