【十の瞳】
 


そして、メインイベントとなる演劇は、どうやら明日行なわれるらしい。


今日は、ただの顔合わせという事だった。



『それでは皆さま、どうぞこれを機に、ユーザー同士、存分に交流を……』
 

モニターが切れると、皆、魔法が解けて正気に戻ったように、ほぅ……と息を吐いた。


(となると、謎解きから発表まで、一日しかないってことか……ちょっと、短いな……)
 

そして抱えた不安も、皆同じようだった。
 


しかし、今回の僕の目的は、この場で『名探偵』の称号を得ることではなく、この場にいること。


ただそれだけだった。
 

『紡ぎ車』の会員としては失格かもしれないが、他のユーザー達と、格が違いすぎる、というのが本音だった。



特に、【四十八願十二愛】が参加しているとあっては……。


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