【十の瞳】



「き……きっと、マスターがやったのよ! 


来られなくなった劇団の代わりに、自ら事件の劇を演出を……」
 

八野がひくつきながら言ったが、えどがぁさんは、


「だったらいいんですけどね……」


と、険しい顔をしていた。


「まままま、まさか、……マスターは、誰かに殺……っ……!」


「縁起でもない事言わないでよ!」
 

ここまできて縁起も何もないと思うが、ヒィヒィと息を荒くするグースに、八野が怒鳴り付けた。
 



僕は気付いてる。
 


いや、他にも数人がそうだった。
 

彼は、部屋に備えられているクローゼットを、じっと見つめていた。
 

中から、血らしき液体が滴っていた。
 

嫌な、予感。



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