【十の瞳】



そんな時、ファニーペインが言い出した。


「なあ、道って、どの程度まで塞がってんの?」


「どの程度、と言われますと……?」
 

藤浦さんが、問う。


「だから、どのくらいの規模なのかなって……


もしかしたらさ、こっちからシャベルとかで土どかして、通れるようになるかもしんねーじゃん」


「それはなりません……!」


「危ないですよ、ファニーさん」
 

咄嗟に、僕も藤浦さんを援護してしまう。
 

でも、土砂崩れというのが、ファニーペインがぽんぽん軽く言うほど、簡単なものではない気がしていたのも事実だった。



「無茶でございます、ファニー様! 


わたくしは今朝、現場を確認致しましたが、


あれは到底、手作業でどうにか出来るものでは……」


< 70 / 150 >

この作品をシェア

pagetop