【十の瞳】
「彼女いるの?」
「うん、まあ……」
「じゃあ気軽に合コンなんて行っちゃ駄目なんじゃないの」
「まあまあそれは置いといて……彼女が、『紡ぎ車』のファンなんだ。
で、俺も興味本位に登録始めて……っても、ほとんど放置気味で、
ツアーに当選したのもマグレだと思うんだよ。
どうでもよかったし、まあタダで旅行出来んならそれもいいかなっていう位で来たんだよ」
「へー、そうなんだ。
だったら、彼女に譲ってあげればよかったのに」
「うん、実は……このこと彼女に話したら、『行きたい』ってごねられて……
でも、不正がバレると厄介だろ?
これからは、なるべく悪事を働かないようにしようって思ってるから、諦めて俺だけ来たんだ」
「はあ、立派立派」