モノクローム
 

「紫苑! 俺も連れてけ!」



ずっと自室で寝ていたキングが、紫苑に詰め寄る。



「傷は?」


「治った」


「結縁さん」


「もう一日は絶対安静でしょうね」


「女は黙ってろ!」



私は聞かれたから答えただけなんだが……。


キングに睨まれ続けている紫苑は、キングに何を言っても聞かないと思ったのか、ため息を吐いて渋々許可を出した。



「ぃよっしゃ!」


「ただし、」


「あん?」


「誰かの後ろに乗ってください」


「あんだと?」


「嫌なら、残ってください」



出た。


無言の強制スマイル。


今度はキングが、渋々了承した。結局は社央の後ろに乗るそうだ。



「結縁」


「うん? っとぉ」



呼ばれて、振り向きざま。


隼人は私にヘルメットを投げた。


といっても、優しくふわっとした感じで。


みんなはノーヘルみたいだけど、私はかぶるのか。



「こっちこい」



ヘルメットをかぶって、隼人のいるところまで行く。


隣にある黒の大型のバイクは、赤やオレンジなどの炎を彷彿させるステッカーが貼られていてかっこいい。



「うわっ」

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