愛しき人
帰りの道のり・・・私はあることを考えてた。

自宅まで送ってもらうのはまずい。あのマンションに一人暮らし・・・

せっかく、実家のことを隠して、入社したのに、話さなくてはいけなくなる・・・

どうしよう・・・・

会社に知らせてあるアパートまで送ってもらうことにした・・・


「お前の家、ここのアパートか?」

『はい、ありがとうございました。』

「今日はゆっくりと休めよ。じゃっ明日な」

『はい、今日はありがとうございました。おやすみなさい・・・』

課長の車はゆっくりと発進した・・・・


このアパートは、ダミー用に親に頼んで用意してもらっていた。あのマンションの住所を会社に教えるには抵抗があったから・・・

両親には会社には内緒にしたいと伝えてあったし、なにより、母親がそれに賛成してくれた。

・・・「あなたは社長の娘っ言うだけで苦労したのだから、自分のやりたいことやりなさい。そのためにお金は使うものよ。私が味方になるから」・・

一部屋を借りているが、誰も住んでは居ない、とりあえず、住むことができるようにひととりは用意てあるけど・・・


----さっ。私も帰ろう・・・----

そこから、タクシーを拾い、10分程度の距離。

自宅に帰ってきて、お風呂に入った・・・・

お風呂きれいになっているな~・・・

・・・・週に2~3日位、ハウスキーパーが来てくれている、もちろん父の信頼がある人だけど・・・・・


---明日も頑張ろう!課長のためにも・・・・------


----『って私、何考えてんの?課長のため?そんなこと・・・ないよね』
   自分でつぶやき、自分でかき消した・・・--------
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