愛しき人

・・・・・俊哉side・・・秘密・・・

美咲と付き合い始めて、２か月目になった。

好きな女と付き合えるのがこんなにも幸せな気分になることを初めて知った。。。

もう、美咲は手放すことはできない・・・・
でも、美咲には秘密がある・・・・



そんなとき、社長室にこいとの連絡が入った。

「失礼します・・・」

「よく来たな・・・」

「なんだよ、おやじ。企画開発部のただの課長に用かよ・・・」

「いや。ABCコーポレーションの次期社長に用なんだ・・・」


そう、オレはこの会社の社長の息子。でも、社内は誰も知らない、
オレは高橋　俊哉ではない・・・・高橋は母親の旧姓・・・

オレは、鳴海　俊哉・・この会社の後継者・・・・
もちろん、美咲は知らない。いずれ話さなくてはいけないが・・・勇気がない・・・いままで、金に群がる女をいっぱい見てきた・・・最悪だ・・
もちろん、美咲がそんな風になるとは思わない・・ただ、美咲になれな暮らしをされることになるのではと思うと、つらい・・・



「お前に、第一日本製作所の娘さんとの縁談が来ている。俊哉と同じ年のお嬢さんだ。これから、うちはこの会社と提携をしていきたいと思っている・・・俊哉・・・わかるな・・・・」

「まてよ。オレ。今、結婚を考えて付き合っている子がいる・・・」

「そうか。それなら、別れるか、愛人になってもらえ・・・」

「はっ？？おやじ本気か？何バカなことを言っているんだ・・・」

「その付き合っているという女の子はどんな家柄なんだ。お前を、この会社をサポートできるような家柄なのか？？」

「何で、そうなるんだよ。家とか関係ないだろ。それに、見合いなんてする気ないから・・・・」

「お前は状況が理解できていないようだな・・・今、この話をければ、どうなるかわからんのか？　イギリスの支店は一店を残し閉鎖した・・・」

「どういうことなんだよ・・・」

「日本企業も大変なんだ。今、楽勝と言っているのはNFコーポレーションの一之瀬社長くらいなもんだろうな・・・」

「そんな状態なのか・・・」

「苦労が絶えないよ・・・」

「考えておくよ・・・」


そう言い残し、自宅へ戻った・・・