リアル




他の二人のところにももう一度話を聞きに行くか。


隆は男に礼を言いながらそう思った。


そして、すぐに聞き忘れに気付いて口を開いた。


「それ、どんな男でした?」


「どんな……て言われてもなあ。若くはないかな。三十代くらいの、あとはこれといった特徴はないかな」


男は視線を上に向けながら答えた。


覚えるつもりなどなく見ていたのだからそんなもんだろう。


「ありがとうございました」


隆はもう一度そう言い、コンビニエンスストアを後にした。







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