Beautiful Butterfly
「ネオってば、またそういう曲なのね。」



はぁ、とため息を吐き

花音は目を伏せる。





「なんだかずっと、雨が降り続いているような……あまり展開のない音階じゃない?」



――奪いたい



「ネオってばいつも、そういう暗い曲ばかり選ぶんだから。」



――他の何も見えないくらいに


「もっとドラマティックで華麗な曲の方が、あたしは好きだけど……」



――その心を全部




「でも、こういう曲を弾くのが、ネオは抜群に上手いものね。」



――僕でいっぱいにしてやりたい



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