365日と、2日
「実はね、ここうちはじめてなんだけど、一度来たかったの!
友達と!」
そうしゃべる愛菜が不思議だった。
友達ときたかった?
こんなあかるい愛菜が友達と来たことがないのか。
「友達と..?」
そう聞き返すと愛菜は少し悲しげな表情を浮かべた。
少し間をおいて愛菜が口を開いた。
「..うち、女友達ってか友達って呼べる人いなかったし!」
「えっ?」
友達がいなかった?
この愛菜が?
愛菜の顔をじっと見つめていると愛菜は
我に返ったように笑顔をとりもどした。
「あっそうそう!新しい雑貨屋さんできたみたいだから
行ってみよ!」
そういうと軽い足取りで、建物の中へ進んでいった。
そんな愛菜をおうように私も建物の中へとはいった。
そこはうるさいくらいの音楽が鳴り響いていて
いろいろなジャンルの服がたくさんうっている。
私と愛菜はお目当ての雑貨屋さんへと足を運ぶ。
「ここ、ここ!!」
愛菜は看板を指さし、足早に店内に入っていった。