3つのナイトメアー
甲斐しくした。圭も自分の立場をわきまえていたのか、冬彦に対して従順かつ
控え目で、陰ひなたなくよく働いた。そんな圭をみているうちに、恭子にある
感情が芽生え始めた。これまで気がつかなかったが、どうやら自分にはファザ
ーコンプレックスの気質があったようだ。父と面ざしを重ね合わせて、圭のこ
とが気になって仕方がないのだ。いとこの息子、しかも二十歳も年の離れた自
分の子供のような若い男性に、みだらな欲望を持つ自分のことが厭わしく恥ず
かしかった。これではいけないと、ウインドウーショッピングに出掛けて、気
に入った服をカードで片っ端から購入したり、雑誌で紹介された高級レストラ
ンを食べ歩いたりして気を紛らわせようとしたが、無駄だった。恭子は、どう
しても自分の感情をセーブできず、気がつけば圭の姿を目で追っていた。
それと同時に、これまで慣れ親しんできた冬彦を、冷めた目で眺めるように
なった。最近、