シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「俺を…忘れないで…」
震えながら動こうとする…その手をあたしは握った。
「櫂、気をしっかりして!!!
あたしを置いていかないで!!!」
夢ならば。
ああ、これが夢ならば!!!
「ああ、…芹……霞、凄く…寒いな…。
お前は…何処に居る…?」
だけど判る。
あたしだから判る。
本当の櫂が何処にいるのか。
これは――
「櫂!!!
あたしは此処に居る、ここに居るんだよ!!?」
紛れもない現実。
あたしは櫂を抱きしめた。
震えが止まらないのは、どちらの身体なのか。
段々と――冷たくなる櫂の身体。
あたしは、両手で櫂の頬を挟んで、その目を覗き込んだ。
見えているのか、もう見えていないのか。
「幸せに……したかった…」
櫂の目から涙が零れ――
「俺が――…」
そして――
「俺の――
――…永遠……」
目が閉じられた。