1/3の微妙なカンケイ
「いいと思うけど、あたしは」

「惜しい。”いいと思う”じゃなくて”奏ちゃん、かこいいから大好き”って言ってみて」

あたしは、じっとりと奏ちゃんを睨む。

そんなの思いっきり本心じゃないか。

誰が軽々しく言えるか。

「そんっなに言われたい?」

「うん。悠里でいいから言われたい」

あたしは笑ってしまった。

「それって、そこまで切実って事?」

「うん」

本気で言われたら、困って悩むんだろうのに。

何て罪作りな発言してくれるんだろう。

「嫌だね。言ってやらない」

奏ちゃんはにんまり笑った。

「オレ、バイト代入った。

明日、なんか飯おごってやる。って言っても?」

「奏ちゃん、かっこいいです大好きです。女装していきます」

あたしの思考回路は、胃袋回路にやすやすと司令塔を空け渡すらしい。

「いや、女装はいい。いつものままで」

奏ちゃんあたしの現金さに、笑いながら言った。
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