LIMIT COMPLEX
抱きしめてあげたい
ありえない。

何やってんの、こいつ。


「どしたの?」


つい、冷たい声で出てしまう。

だって、こいつがこんな電話とかしてるからまだ始まらないわけでしょ?


「リュージに用なら、直接話しかければ?」


「おまえにだっつーの。チケットの件で、おまえに携帯預けたってリュージが言ってたから。」


「で?」


何だってこの本番前に、みんなに待ち望まれ、名前を連呼されてる張本人が、緞帳の向こうからあたしに電話なんてかけてくんの。
< 159 / 244 >

この作品をシェア

pagetop