一途愛
恋の魔法
伊織さんが私を移動させた。

「もう 不安そうで 私もプレッシャーだから
鏡ないとこに座ってもらおう。」

「伊織さんってずっとそんなにきれいだったんですか?
龍くんも素敵だし…生まれつきいい人って
本当にうらやましいな。」

「遺伝っていうのもあるしね…。
ただいいものもってても努力しないと
輝かないし…よく見たらそうでもないけど
輝いてる人はいるでしょ?
ようするに自分の心がけ次第。
この仕事をしてるとそれがよくわかるわ。」

髪の毛の落ちる音がして
私は目を閉じる。


しばらくして

「三浦くん シャンプーして。」
と伊織さんが言うと

私よりちょっと大人な男の人がやってきた。


お・・・男・・・・・
男の人に・・・触られるの???

龍にでもまだ慣れてないのに


「三浦くんは若いけどね シャンプーの達人なのよ。
この魔法にもかけてあげるから。」

心臓がどきどきしてきた。

「失礼いたします。
痛いところとか かゆいところとかありませんか?」

「な…ないです!!」声が浮つく。

シャンプーが始まって私は思わず気を
失いそうになった。
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