現代都市伝説物語~恋愛魔曲~
「占い師と逢った時、そいつを見て、草壁と黒須はどう思った?」


「どうって…」


悟志の質問に、理緒も流依も考える様な表情をする。


「何か小さな事でもいい。何か思った事があったら、教えてくれ」


「あたしは、怪しいなぁって思ったよぉ!」


「確かに、理緒の言う通りだね。胡散臭い奴だったしね」


理緒の言葉に、流依が頷く。


「お前達は、何故、そう思った?」


悟志に訊かれて、理緒と流依が顔を見合わせる。


「幽霊屋敷と呼ばれている場所に、その占い師がいたからか?」


「…多分、そうだと思う」


答える理緒に、流依も頷く。


「人間は、事前に不信感を持って、その場所に入れば全てが怪しく見える生き物だからな」


理緒と流依の方を見て、悟志は淡々と語る。


「お前達が、占い師を怪しいと思ったのは、当然の感覚だ」
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