胸の音‐大好きな人へ‐
春佳と会えるまでは絶対京都に戻らない。
この気持ちを伝えるまでは。
『来るな!!』って追い返されても、なりふりかまわずぶつかってやる!!
それで、春佳の気持ちもちゃんと訊くんだ。
何を言われてもいい。覚悟はできてる。
春佳の自宅は、都会過ぎない都会の風景の中にある。
電車を降りホームを抜け外に出ると、不安を吹き払ってくれる空の蒼が出迎えてくれた。
この辺は俺の実家からはちょっと離れてるけど、高校の時よく春佳と通った歩道橋やビルの並んだ景色があり、胸にしみる。
放課後、よくあのタコヤキ屋に寄って、その向かいにあるタピオカジュースの店でバナナミルク味のドリンク頼んで、2人で分けて飲んだよな。
京都と違って、ここには春佳との想い出がたくさん詰まってて、涙が出そうになる。
――なあ、春佳。
また、あの頃の俺達に戻れる?