胸の音‐大好きな人へ‐

もう、頭ん中メチャクチャ。

春佳の言葉を冷静に受け止める余裕がない。

ダセェ。カッコ悪い。

春佳に1番見せたくなかった部分ばかり、次から次へと出てくる……。

今までむやみにかっこつけてたツケが回ってきたのかもな。

「春佳に整形なんて似合わない!

どうして今こうなってんのか、教えてよ!」

キッパリ言い切った。

ツキモノが取れたみたいに、胸は軽くなっていく。

見栄とかプライドに縛られてた本音を、やっと解放できた……。

清々しい気分とは裏腹に、春佳の目つきは穏やかさを失っていた。

「……いまさら何?

今までずっと冷たかったくせに、どうしていきなり優しいこと言うの?

整形して前よりマシな顔になったから?

圭も他の人と同じだよ! 外見で人を判断するんでしょ!?」

「ちょ、春佳……!? 何言って……」

「圭には分からないよ。私の気持ちなんか」

< 64 / 74 >

この作品をシェア

pagetop