胸の音‐大好きな人へ‐
春佳の興奮はおさまらず、
「やっぱりね。圭も、私と会ったら態度変えると思った」
「どうしてそんなこと言うの?
春佳の容姿バカにしたりからかったりしたことなんて、今まで一度もないだろ?」
そもそも、可愛いとしか思ってなかった。
「一緒にいる時、他の女の人ほめてたじゃん」
「それは……!」
軽い男のフリしてれば、春佳に重い男って思われないだろって計算してたから……。
「整った顔してる圭には分からないよ。
ブサイクって理由でイジメられたことのある私の気持ちなんてさ……」
イジメ……? さっき俺にパチンコ屋のパンフを渡してきたヤツらの顔が浮かぶ。
中学時代、春佳はアイツらにバカにされたり、からかわれてた……?
春佳は俺の心を読んだみたいに、
「そうだよ。圭に私のバイト先教えた人達に馬鹿にされてた。ずっと。
中学時代は地獄だった……」
と、両腕を震わせうつむく。