ラブラブ☆レッスン


「おい、実紅」


低く甘い声で私の声を呼ぶ先生。


いつもと全然違う…どういうこと?!



「はっ…?」



私は声が出なかった。



「お前…亮に告白されたんだろ?」



「えっ!!そうですけど!それが寿せんっ…!きゃあっ!?」



気づくと私は寿先生の腕の中にいた。


状況が理解できない。



「二人の時は…下の名前で呼べ」



「は、はい!」



ドキドキと高鳴る鼓動。


いつもと違う先生に
戸惑いながら
私は聞いた。



「あ、あの、どうしたんですか?!」



「ムカつく。お前が他のやつと2人でいて、しかも告白されて……。気にくわねー。」



低い声で呟く先生を
私は抱き締めたい
衝動にかけられ
腕を回しギュッとした。



「先生、私は先生のそばにずっといますよ。」



「ありがとう。」



先生も抱き締める力を
少し強くしたのがわかった。



「なあ、俺と約束しない?」


「や、約束?」



その約束は、


《二人のときは名前で呼び合うこと》


《毎日先生のとこに行くこと》


《先生の言うことを何でも聞くこと》


ということだった。


先生を見上げると
ニヤリと口元をあげ
楽しそうにしていた。


先生が喜んでくれるなら
約束してもいいかもしれない。


それに、
先生と一緒にいると
ドキドキして
もっと先生のことを
知りたくなる。


この気持ちは
何なのだろう…。


あ、そうだ!



「分かりました。その代わり、私に先生のこといっぱい教えてください!」



そんな私に、
先生は
優しくおでこに
キスを落とした。



「上等だ。何もかも全て教えてやるよ。」



これが
私と先生の
小さな小さな愛の始まりだ。



Lesson1
先生のことを教えてください!


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