Vrai Amour ~美桜の場合~
写真展に入賞するほどの腕前なのに、なぜ人は撮らないの?

そんな人がなぜ私を撮りたいなんて言うのか・・・





「でも、実は・・・1枚だけあって・・・」



写真から顔をあげると、陸はリュックのポケットから1枚だけL判の写真を差し出した。



「・・・私?」



その写真は、最近撮られたもので少し寂しそうな笑顔をした私が写っていた。







私、こんな顔してる?


今にも泣き出しそうな笑顔に、少しだけ心あたりがあった。

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