しゃぼん玉
シュンが帰宅した後、マナはいつもの様にダイニングで夕食をとった。
今まであまり意識したことがなかったけれど、こうした夕食は、全て、母·ユリが作ってくれるものだ。
それに対して、もちろん、ささやかな感謝はしている。
だけど、心のどこかで、それが当たり前の光景だとも思っていた。
マナは、さきほどパソコンで調べた幼児虐待の話を頭に浮かべた。
それらの子供は、親に食事を与えてもらえなかったり、体罰を受けたり、あげくの果てには親に殺されてしまう場合もあるという…………。
この広い日本で、そういう子供が、どれだけいるのだろう?
血のつながった実の親に、子供として扱ってもらえない傷は、どれほどのものなのだろう…………。