しゃぼん玉

翔子にとっての、メイの存在。

それは、血を分けた子供ではなく、女でしかなかった。


つらかった出産のことも頭から消えていた。

いや。

むしろ、私はそんな体験していない。

そう思いたかった。


母親に嫌われ憎まれていることを、メイは毎日、嫌というほど思い知らされた。

泣かなかった日はない。

幼なじみのリクが家族と一緒に遊園地や水族館に出かけていく楽しそうな姿を、指をくわえて見ていた。


家族とは、
母親とは、
父親とは、

こんなものなのだ、と、メイは思っていたのに、

成長するにつれて、他人の家族関係を少しずつ知るようになり、

“ウチは、違うね……。

みんなはお母さんに可愛がられてるもんね。

なんで私だけ、お母さんに叩かれたり、嫌なことを言われるの…………”

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