しゃぼん玉


それから数日は、何事もなく平和な日が続いた。

時々リクはミズキの元にやって来て、穂積メイの様子と、弁護士·宇都宮のことを話した。


メイは、最初こそ宇都宮に警戒していたが、宇都宮はケータイを持っていないメイの元に足しげく訪ね、彼女の話相手になっているそうだ。

メイはまだリクの家に居候していたが、リクやリクの両親の言い付けを守って、毎日学校に通っているという。

リクは嬉しそうな顔で、

「そういう感じなんで、安心して下さい。

メイも、もう大丈夫なんで」

「ありがとう、わざわざ伝えに来てくれて」


ただ、毎回こうしてリクに報告に来てもらうのは申し訳ない。

ミズキはリクとメールアドレスの交換をすることにした。

リクも快くそれを受け入れる。

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