しゃぼん玉

ナナセは困惑気味に、

「なっ、なに?

二人ともっ」

シュンは言葉を選ぶように目を泳がせ、

「あまりこういうこと言いたくないけど、最近のミズキはすごい思い詰めてんだよ」

「ミズキちゃんが?」

ナナセは目を見開いた後、悲しそうな顔をした。

「今日も、さっきまで俺らと一緒にサークルの飲み会出てたんだけど、ミズキ具合悪くなっちゃってさ……。

いま送っていったとこ……」

「そんな……。

穂積さんと何かあったの?」

ミズキが思い詰めるとなれば原因はそれしかない、と、ナナセは思った。

マナは言いづらそうに、

「穂積さん、リクくんの家を出ていっちゃったらしいよ。

どこに行ったのかも分からないって……」

と、ミズキから聞いたことを告げた。

「穂積さんが……!」

全然予想していなかった事態を耳にして、ナナセは両手の拳をギュッとにぎりしめた。

動揺を打ち消すために。

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