しゃぼん玉

トイレではなく、アイリは更衣室の自分のロッカー前にやってきた。

“なにやってんだろ……”

ケータイを見てみたが、マサヤからの連絡はない。

アイリがこのまま謝らなかったら、本当にもう、マサヤとは終わりかもしれない。

胃が痛くなる。


「アイリちゃん……。大丈夫?」

アイリに追いついたミズキは、ロッカー前でしゃがみ込むアイリに声をかけた。

アイリはビクッと肩を震わせる。

その片手にケータイをにぎりしめて。


アイリの瞳には涙がたまっている。

ミズキは考えるより先に謝っていた。

「ごめんね、一人にしちゃって……」

「ううん、私こそごめんね、急に抜けて。

でも違うの。

ミズキちゃん達のせいじゃない」

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