しゃぼん玉

そんなことを話しているうちに、自然とマサヤに対する気持ちが変わり、アイリは素直に仲直りしようという気分になっていた。

忘れかけていたマサヤとの良い思い出を思い出せたから。

それからしばらくして、アイリは彼氏の自宅前へとやってきた。

人の気配があまりしない、グレーの外壁をした三階建の一軒家。

アイリは緊張感を吹き消すように深呼吸をした後、

「ミズキちゃんのおかげで、勇気出てきたよ。

彼氏と、ちゃんと話し合ってくるね」

「うん。無理はしないでね。

私達はここにいるから」

ミズキとナナセの穏やかな微笑を目にして、アイリの気持ちはピシッと引きしまった。

“マサヤに、この気持ちを伝えよう”


ミズキとナナセはアイリの背中を見送り、近くで待機することにした。

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