しゃぼん玉

ナナセは照れ隠しに周囲の景色を眺めていたのだが、あることに気がついた。

「この道、初めて来たはずなんだけど、通ったことある気がする」

それにつられてミズキも周囲を見渡した。

「……あ! ここ、私が通ってた中学の近くだよ。

私の家に行く時、この近くの道歩いてたのかもっ。

この辺りの道は、どこも雰囲気似てるから」

「ミズキちゃんの中学、この辺なんだね」

ナナセは柔らかく笑った。

ミズキのことを少しでも知れて嬉しかった。

ミズキも、一番痛い思い出が多い中学時代のことを口にすることに、ストレスを感じづらくなっていた。

それはマナが支えてくれたおかげであり、ナナセやシュンの理解のおかげでもある。

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