しゃぼん玉
ミズキとナナセに見送られたアイリは、緊迫感に心を痛めながらマサヤの自宅玄関の扉を開けた。
アイリは、マサヤに自宅の合鍵を渡されている。
玄関やリビングの明かりがついているし、玄関にマサヤの靴もある。
“マサヤ、いるんだ……”
マサヤの両親は、今日も仕事でいない。
市内の総合病院で外科医をしているマサヤの両親は、休みという休みもなく、休みがあってもこの自宅には帰って来ず、病院で寝泊まりをしているほど疲れているらしい。
アイリがダイニングまで歩いていくと、マサヤの好きなカップラーメンの匂いがした。
マサヤは今日も、インスタント食品のみで夕食を済ませたようだ。