しゃぼん玉

“今はケータイ見れそうにないし、これくらいなら別にいいよね?”

人の私物を勝手に見ることに、罪悪感もあった。

でも、マサヤに対して浮気の疑惑が晴れないアイリはその手紙を読むことにした。

マサヤが口にした“メイ”という人物の謎をときたい。


《穂積さんへ》という書き出しで始まったその手紙。

アイリは最初、マサヤが《穂積》という人物に宛てた手紙だと思ったのだが、筆跡が違う。

これはマサヤの字ではない。

それに、内容からして、マサヤらしくなかった。

優しく丁寧な文章。


アイリは、首をかしげながらその手紙を読んだ。

だが、読めば読むほどにワケが分からなくなる。

この手紙は明らかにマサヤ宛ての物ではないし、マサヤが誰かに向けて書いた物でもない。

その内容は、

説得のような、
恋文のような、

理解しづらい内容だった。


なぜ、そんな意味の分からない手紙がマサヤの元にあるのか。

アイリは、それが不思議で仕方なかった。

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