しゃぼん玉

メグルはみんなの顔を見回し、

「あのさ、リク君達って、メイの……」

そう言いかけ、やめた。

メグルは、メイが家出を繰り返している理由を知らない。

今までもずっと気になっていたが、祖父母達のある言葉が心にあり、メイに直接訊けないでいる。

“家に帰りたくないのは、なんで?”

メグルの祖父母もおそらく、メイに対して同じ疑問を胸に秘めている。

けれど、彼らはメグルにこう言った。

「誰にでもね、言いたくないことがあるの。

それに気がついても、深く追求しちゃいけないんだよ。


メグルもメイちゃんのことが好きだから、そういう友達のことほど、全てを知りたいと思うだろう。

でもね、『親しき仲にも礼儀あり』だよ。

メイちゃんが自ら話してくるまでは、そっとしておくの。

そういう思いやりもあるんだよ」


メグルはリク達に、メイのことをもっと聞き出したかった。

でも、そういった行為はメイを傷つけることに繋がるのかもしれないと思い、我慢したのだった。

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