しゃぼん玉
人なら必ず一度は思うような、『誰かを助けたい』という気持ち。
それだけで簡単になれるものではない。
たくさんのニーズがあると共に、高度な能力を要求される職業。
ミズキは覚悟を決めている。
逃げる気はない。
「お父さん、お母さん。聞いて?」
ミズキの真摯(しんし)な言い振りに、菜月と大成は少しだけ顔を上げた。
大成も、いつの間にか静かに涙を流している。
「私は今でも、リョウを助けられなかった自分を悔しく思う。
この後悔は、一生消えない。
リョウが亡くなった日のこと、
リョウとプリクラ撮ったこと、
四人で旅行に行ったこと、
今でも時々夢に見る……。
だから私は、絶対臨床心理士になる。
それがたとえ『そんなの自己満足だ』って罵(ののし)られたとしても、この先つらいことがあっても、くじけない!
どんな難しい勉強だって、やってみせる……!」