しゃぼん玉

アイリは、ミズキにこれらの物を見てもらうために彼女をここへ呼び出したのに、

「見ない方がいいよ!!

ミズキちゃんは見たらダメだよ!


私、やっぱり間違ってた……。

ショックで混乱して……。ミズキちゃんに甘えちゃったのかもしれない。


彼氏は、すごく最低なことを……!」

気がつくとアイリは、ミズキの両腕にしがみつくような形でミズキの動きを押さえ込んでいた。

アイリのただならぬ表情に、ナナセも息を飲む。

彼は二人に近付き、静かながらも鋭い視線で、

「アイリちゃんの、彼氏の名前は……?」

「……マサヤっ……。

宇野、マサヤ……!」

「!!」

ミズキは、目に見えない強い力で全身を壁にぶつけられたような衝撃を覚えた。


宇野マサヤはミズキの同級生である。

彼は、ミズキやリョウと同じ中学校に通っていた少年で、当時は周囲から不良と認識される男子生徒だった。

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