しゃぼん玉
「塾帰りのことだったんだけど……」
ナナセは、小学生の時から高校を卒業するまで塾へ通っていた。
「夜7時。日によっては8時まで授業がある時もあって、帰る時間になると辺りも暗くなるから、いつも5~6人の友達と一緒に帰ってたんだ。
親に迎えに来てもらってる子もいたけど、俺達は親が共働きで送迎してもらうのが無理だったから、自然に、そうなって」
塾の帰り道。
ナナセ達は近道をするために公園を横切っていたのだが、その時、中学生らしき男子児童の集団とすれ違った。
しばらくして通過する公園のベンチには、彼らが捨てていったと思われる空き缶やコンビニ袋、市販品である菓子のゴミなどが散乱していた。
自分でゴミを持ち帰る者もいるが、こうして放置する者もいる。
もう、見慣れた光景だった。
その公園は市が管理しているため、市が、地元の障害者の団体やシルバー人材センターと契約して清掃作業を依頼したり、近隣住民の人々が掃除をしているので、いつの間にかゴミも片付けられている。
ゴミが散らかっていることにただならない気分にもなったが、掃除してくれる人の存在を知っていたナナセ達は、見て見ぬフリで素通りしていった。