コントラスト~イケメン達のLOVE争奪戦~
「わたしね・・・・」
泣きそうな声で綾菜ちゃんは続ける。
「大輝に『好き』って言ってもらえたこと、ないんだ。」
大輝に・・・?
「付き合って二年も経つのにだよ?」
確かに、大輝がそんなこと言うキャラじゃないことは知ってるけど
それは彼女にしてみれば絶対寂しい。
「なんか、わたしばっかり好きみたいですごく惨めになるときがある。
仕方なく付き合ってくれてる大輝に、しがみついてるみたいに思えて。
そんなときに、わたしのことを『好き』って言ってくれる男の子が現れて
すごく嬉しくて、簡単に手放したくなくて、甘えたんだよ。」
一人言のように話し続ける。
「でも、それはしちゃいけないことだった。
相手をすごく傷つけることだから。
それがわかってるのに、やっぱり簡単にその支えを失いたくないの。
わたし、嫌な女だよね。」
「本当に嫌な女は、自分で言わないよ。」
「平野くんは優しいね。
桐山くんも優しい。それに甘えた。
大輝の気持ちが見えなくても、
わたしはやっぱり大輝が好きで
相変わらずしがみついたままのくせに
わたし自身が選んでこうなったのに、
その不安を誰かで補おうとした。」
綾菜ちゃんの目から
一筋だけ、涙がつたった。