--測定不可能--


この間まで夏まっさかりだったのに、いつの間にか、昼の時間が短くなった。

空はどこか淋しげな青に変わって、今にも太陽が傾いて、一気に沈んでしまいそうだ。



太陽の横にカラフルな観覧車が見える。



あれにのったら、あの空に届くだろうか…


空に届いたら、ぶら下がって、私は苗字の通り、空の一部に溶け込めるだろうか…



苗字…………



そう……彼は……


苗字の通り、2月が好きだった。

如月……。



私はそんな中途半端な月は嫌いだと言ったけど、彼はだからこそ好きだ、と。

はっきり決まってしまってはつまらないから、中途半端でも、確かに存在する。だからいいらしい。




私にはよくわからなかった。


< 84 / 102 >

この作品をシェア

pagetop