ケンカ+理解×大好き=友情

夏休み最後の週になった9月下旬。

私とミサキはそれぞれ小型の旅行カバンを。

あっちゃんは段ボール1箱を持った状態で、駅前のコンビニに立ち寄った。


あっちゃんが抱えている段ボール箱の中には、あっちゃんの部屋に残ったままだったユナちゃんの荷物が詰められている。

化粧品や洋服、パジャマ、歯ブラシセットなど……。

ユナちゃんは、意外とたくさんの荷物をあっちゃん宅に置いていたようだ。


ユナちゃんがあっちゃんの部屋に泊まってたことは知ってる。

でも、ここに来る前にその箱の中身を見て思ったんだ。

一時かもしれないけど、ユナちゃんは、マナツよりあっちゃんのことが好きだったんじゃないかって……。

何度もあっちゃんに会いたいから、荷物を置きっぱなしにしてたんじゃないかって……。


本当のことは、もう、知りようがないけれど。


「そんなの返すことないって! 処分すればいいじゃん」と言い放つミサキに、あっちゃんは言った。

「ユナは物を大事にするヤツだったから、それはさすがにな」

あっちゃんは、高校生らしきコンビニ店員に段ボール箱を渡し、運送業者に発送してもらうための伝票を書いている。


私たちはこれから2泊3日で京都に行く。

ミサキいわく、これはあっちゃんのための傷心旅行って名目らしいけど、

私としては、あっちゃんのためにやりたいことがあって京都行きに賛成した。

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