ケンカ+理解×大好き=友情
京都の地主神社にある恋占いの石は、恋の願いを叶えてくれることで有名だ。
恋占いの石は本殿前に2つある、ヒザの高さほどの物。
10メートルほど離れた2つの石の間を、目をつむって歩くことが出来たら、その人の恋が叶うらしい。
私は基本的にそういうのを信じないタイプだけど、今回は別。
あっちゃんが幸せな恋をつかむためなら、やれることは全部やる。
思いついたことは片っぱしから試したい。
スケジュールは余裕を持って組んである。
地主神社で過ごす時間も、たっぷりとれるだろう。
「ナルミ、何かソワソワしてない?」
私の考え事に気付いたのか、ミサキはヒジで私の腕を突いてくる。
「ナイショ! あっちに着いてから話すからっ」
私は空を舞うしゃぼん玉のように軽やかな声でミサキの質問をはぐらかした。
「お待たせ!」
荷物の発送手続きを終えたあっちゃんがやってくる。
ここ最近で一番の晴れやかな顔で。
「じゃ、いこっか!
新幹線には余裕で間に合う!」
ミサキの背中を追いかけてコンビニを出ようとした時、後ろにいたあっちゃんが言った。
「なっちゃんとみいちゃんがいてくれて、本当によかった」
それは先頭にいたミサキの耳にも届いたようだ。
私たちはあっちゃんを振り向く。