ケンカ+理解×大好き=友情

浴衣とか似合いそうだなぁ。

憧れのような羨望(せんぼう)のような、何とも言えない気持ちで彼女を見つめていると、

「ナルミさんと電話したことマナツに話したら……。ケンカみたいになって、今まで話し合ってて……。

来るのが遅くなってごめんなさい」

「え……?」

ま、待てよ?

マナツと話し合ってた!?

遅れたのは別にかまわないけど、ユナちゃんは別れた男とまだ会ってたの?


ユナちゃんは私の考えを見抜いたようにこう言った。

「あの……。マナツとは別れてません。

アマネにはマナツと別れたとウソついて付き合ってました。

ナルミさんには、本当のこと話します……」


空腹感も吹き飛んだ。

ユナちゃんは、あっちゃんと付き合うことになるまでのいきさつや、マナツとの付き合いについて話し出した。

私は出来るだけ平常心を装い、浮いたり沈んだりするユナちゃんの表情を見ていた。

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