リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「なんか、誰かにあとをつけられたり、暗い道で、いきなりライトつけた車が近づいてきたりとかするんだって。ずいぶん、怖がっていたんです、あいつ。ケータイに、非通知で無言電話があったりすることも続いて」
「こいつらっぽいな。なあ、これが、このトピックスっていうのを作ったやつか?」
ディスプレイを指差してそう尋ねる小林に「そうです」と、岡島は真剣な顔で頷いた。
渡辺が問題視したトピックスにあったMなる人物の正体と野木の言葉に、ようやく、岡島も事の重大さを理解したらしい。
「誰だ、これ?」
「坂下でしょ」
口にするのも嫌だと言う顔で、野木はその名を吐き捨てた。
「それは違います。坂下さんは……、たぶん、こっちだと思います。確認したことはないですけど」
紀子に関すると思われるトピックスを立ち上げた人物のアカウントを見て、その正体を推測しあっている小林と野木の言葉に、岡島は別のアカウントを指し示して見せる。
登録者の一覧などを見ても、それが誰かは判らないと言いながら、これが坂下だと言う岡島に「な。こうやって正体なんてバレていくんだよ」と、小林は笑った。
「あのヤロウ。ふざけやがって」
どれだけ怖い思いしてたと思ってんだよっ
吐き出すようにそう言う野木の険しい表情から、かなり不穏な発言をしているらしいと、明子は推測した。
胸を真っ黒に塗りつぶす嫌なものに、明子は小さく息を吐いて、ふいと視線を逸らしたその先に、やや強ばっている沼田の顔があった。
その顔に、どうしたのだろうと首を傾げていると、自分に向けられている明子の視線に気づいた沼田が、頬を引き攣らせたまま唇をきつく噛み、やがて、喉を一つ鳴らしてから、その重い口を開いた。
「こいつらっぽいな。なあ、これが、このトピックスっていうのを作ったやつか?」
ディスプレイを指差してそう尋ねる小林に「そうです」と、岡島は真剣な顔で頷いた。
渡辺が問題視したトピックスにあったMなる人物の正体と野木の言葉に、ようやく、岡島も事の重大さを理解したらしい。
「誰だ、これ?」
「坂下でしょ」
口にするのも嫌だと言う顔で、野木はその名を吐き捨てた。
「それは違います。坂下さんは……、たぶん、こっちだと思います。確認したことはないですけど」
紀子に関すると思われるトピックスを立ち上げた人物のアカウントを見て、その正体を推測しあっている小林と野木の言葉に、岡島は別のアカウントを指し示して見せる。
登録者の一覧などを見ても、それが誰かは判らないと言いながら、これが坂下だと言う岡島に「な。こうやって正体なんてバレていくんだよ」と、小林は笑った。
「あのヤロウ。ふざけやがって」
どれだけ怖い思いしてたと思ってんだよっ
吐き出すようにそう言う野木の険しい表情から、かなり不穏な発言をしているらしいと、明子は推測した。
胸を真っ黒に塗りつぶす嫌なものに、明子は小さく息を吐いて、ふいと視線を逸らしたその先に、やや強ばっている沼田の顔があった。
その顔に、どうしたのだろうと首を傾げていると、自分に向けられている明子の視線に気づいた沼田が、頬を引き攣らせたまま唇をきつく噛み、やがて、喉を一つ鳴らしてから、その重い口を開いた。