リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「なんですか、いきなり」
目をクリクリと見開いて、明子は上原を見た。
上原はいたって真面目な顔で「いや、なんか、いろいろ聞いたからさ」と、答えた。
「とりあえず、営業に顔出して、島野さんに速攻で電話を入れて、フォローして貰った光恵ちゃんのご機嫌取りして、さて、あっこちゃんのご機嫌取りもしてくるかーって言ったら、周りにいた連中が、真相を本人から聞いて来いと」
なんか、ちょーっと日本を離れていた間に、社内が随分と楽しくなってんなあ。
目を輝かせて明らかに面白がっている上原の足の爪先を、明子はムギュっと踏みつけた。
「いてーよ」
「面白がるからです。おバカさん」
「いや、だって、いきなり小杉がモテ期に突入してるから、なんだろうなあって」
「なにを聞いてきたんですか、いったい」
おおよそ、聞かずともその内容には見当がついたが、営業ではどんなウワサになっているのだろうかと、明子はため息交じりに尋ねてみた。
「とりあえず、俺が胴元になって、トトカルチョを開催してきた」
微妙にズレている上原の答えに「トトカルチョって、なんですかっ」と、明子は喚いた。
対面の川田や村田が、その言葉に嫌そうに顔を顰めているのが見えて、明子も頭を抱えたくなった。
(上原さん。ミラクル過ぎ)
(あまりにもタイムリーなクリーンヒットですよ?)
(もはや、あっこちゃんもフォローしきれませんよ?)
坂下たちの賞金の話しが出て、つい今しがた、ここにはどんよりとした空気が流れていたのにと、明子はため息を吐くしてなかった。
目をクリクリと見開いて、明子は上原を見た。
上原はいたって真面目な顔で「いや、なんか、いろいろ聞いたからさ」と、答えた。
「とりあえず、営業に顔出して、島野さんに速攻で電話を入れて、フォローして貰った光恵ちゃんのご機嫌取りして、さて、あっこちゃんのご機嫌取りもしてくるかーって言ったら、周りにいた連中が、真相を本人から聞いて来いと」
なんか、ちょーっと日本を離れていた間に、社内が随分と楽しくなってんなあ。
目を輝かせて明らかに面白がっている上原の足の爪先を、明子はムギュっと踏みつけた。
「いてーよ」
「面白がるからです。おバカさん」
「いや、だって、いきなり小杉がモテ期に突入してるから、なんだろうなあって」
「なにを聞いてきたんですか、いったい」
おおよそ、聞かずともその内容には見当がついたが、営業ではどんなウワサになっているのだろうかと、明子はため息交じりに尋ねてみた。
「とりあえず、俺が胴元になって、トトカルチョを開催してきた」
微妙にズレている上原の答えに「トトカルチョって、なんですかっ」と、明子は喚いた。
対面の川田や村田が、その言葉に嫌そうに顔を顰めているのが見えて、明子も頭を抱えたくなった。
(上原さん。ミラクル過ぎ)
(あまりにもタイムリーなクリーンヒットですよ?)
(もはや、あっこちゃんもフォローしきれませんよ?)
坂下たちの賞金の話しが出て、つい今しがた、ここにはどんよりとした空気が流れていたのにと、明子はため息を吐くしてなかった。