リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「少なくとも、お前は客に信頼される仕事をしている。今まで、ずっと。土建屋だってそうだろ。俺は沢木さんを知っているから言うけどな、あの人から指名されるって、君島さん以来なんだからな。それくらい、珍しいことなんだよ」
「はあ」
「そういう意味では、ボンボンの見立ては正しいと俺も思う。お前、向いてるんだよ。そういうの」
「そう言われても、なんか。ビンときません」
むぅっと眉間に縦皺を作って考え込む明子に、牧野はなんでそう自分を過小評価するかねえと言い、やれやれと首を振った。
「牧野さんじゃあるまいし。自分にそんなに自信がある人……」
そこまで言って、ふと、明子の脳裏に亜矢子が浮かんだ。
(容姿なら、負けないと)
(見事なまでに、ずばっと言い切ったわよねえ)
堂々と胸を張って明子にそう言った亜矢子を思い出し、明子はくすりと笑ってしまう。
(あんがい、北原さんも、あの中身は女版・牧野かもね)
そう言えば、隣にいるこの男も顔のよさは十二分に自覚している自信家だったと、明子は笑った。
「なにを笑っているんだよ。いきなり」
明子の思い出し笑いに拗ねたように口を尖らせる牧野に「ほら、そんな顔すると、ご自慢の顔が台無しですよ」と、明子はまた笑う。
「はあ」
「そういう意味では、ボンボンの見立ては正しいと俺も思う。お前、向いてるんだよ。そういうの」
「そう言われても、なんか。ビンときません」
むぅっと眉間に縦皺を作って考え込む明子に、牧野はなんでそう自分を過小評価するかねえと言い、やれやれと首を振った。
「牧野さんじゃあるまいし。自分にそんなに自信がある人……」
そこまで言って、ふと、明子の脳裏に亜矢子が浮かんだ。
(容姿なら、負けないと)
(見事なまでに、ずばっと言い切ったわよねえ)
堂々と胸を張って明子にそう言った亜矢子を思い出し、明子はくすりと笑ってしまう。
(あんがい、北原さんも、あの中身は女版・牧野かもね)
そう言えば、隣にいるこの男も顔のよさは十二分に自覚している自信家だったと、明子は笑った。
「なにを笑っているんだよ。いきなり」
明子の思い出し笑いに拗ねたように口を尖らせる牧野に「ほら、そんな顔すると、ご自慢の顔が台無しですよ」と、明子はまた笑う。