リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「さてと、さて」
飯、なに食う?
赤木がいる病室を出て正面玄関へと向かう途中。
肩越しに後ろにいる明子を見ながら、牧野はそう尋ねてきた。
さっそく、夕ご飯の話しですかと、半分呆れ混じりの笑みを浮かべながら、明子は考えるような素振りをする。
「特に、コレと言っては」
「まだ、、、」
食えないのか。
玄関を出ながら、そう続くはずだった言葉を飲み込んだ牧野は、何故かくるりと振り返り、失敗したというような顔で明子を見た。
どうしたんですかと、明子が尋ねるより先に、牧野の背後から声がした。
「こーへいっ なにしてんだよっ」
見つかっちまったと、牧野は顔を顰めて肩を落とした。
(こー、へい?)
(ああ。牧野さんの名前だわ)
(誰?)
牧野の肩越しに背後を見ようと明子に、牧野は小さな声で答えを教えた。
-弟。亮一。
そう告げて、牧野はぽりぽりとこめかみを引っ掻いた。
「ああ。弟さん……弟さんっ?!」
うきゃーと、ようやく事の事態を把握した明子は、項垂れる牧野を余所にあたふたと慌てふためきだした。
(ま、待ってっ)
(待ってくださいっ)
(えーと、ですね)
明子の動揺ぶりを見て、牧野はにたりと笑う。
飯、なに食う?
赤木がいる病室を出て正面玄関へと向かう途中。
肩越しに後ろにいる明子を見ながら、牧野はそう尋ねてきた。
さっそく、夕ご飯の話しですかと、半分呆れ混じりの笑みを浮かべながら、明子は考えるような素振りをする。
「特に、コレと言っては」
「まだ、、、」
食えないのか。
玄関を出ながら、そう続くはずだった言葉を飲み込んだ牧野は、何故かくるりと振り返り、失敗したというような顔で明子を見た。
どうしたんですかと、明子が尋ねるより先に、牧野の背後から声がした。
「こーへいっ なにしてんだよっ」
見つかっちまったと、牧野は顔を顰めて肩を落とした。
(こー、へい?)
(ああ。牧野さんの名前だわ)
(誰?)
牧野の肩越しに背後を見ようと明子に、牧野は小さな声で答えを教えた。
-弟。亮一。
そう告げて、牧野はぽりぽりとこめかみを引っ掻いた。
「ああ。弟さん……弟さんっ?!」
うきゃーと、ようやく事の事態を把握した明子は、項垂れる牧野を余所にあたふたと慌てふためきだした。
(ま、待ってっ)
(待ってくださいっ)
(えーと、ですね)
明子の動揺ぶりを見て、牧野はにたりと笑う。