リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
システム部は、一昨年までフレックス制を採用していた。
繁忙期になると時間外勤務や休日出勤が増え、定刻に出社して退社して仕事をするという勤務形態が取りにくくなる。
そのことを考慮してのフレックス制だったのだが、しかし、その結果、出社時間があまりにはばらつき、管理が難しくなった。
夜にならないと出社してこない社員が出たり、それどころか、出社するのかしないのかさえ判らないような社員が増えてきたのだ。
そのことが次第に問題となり、フレックス制は廃止された。
しかし、そのころの習慣がなかなか抜けない社員が今でも多く、始業の時間が過ぎても喫煙室等で延々と喋りこんでいる者や、遅刻を繰り返す者が後を絶たない。
そのために、ときおり、こんな抜き打ちチェックが入る。
大抵、月末の部課長会議とは別に行われる臨時部課長会議にチェックが入ることが多い。
システム部に戻ってきたときに、小林からその話しを聞かされた明子は、思わず笑った。
中高生でもあるまいしと。
けれど、定刻になっても姿がない社員の多さは、すぐに明子にも判った。
木村ですら、四月のころはそうだった。
-木村くんが席に着いてくれるまで、私は仕事を止めていなきゃいけないの?
-九時を待って電話してきたお客様を、さらに待たせるの?
始業の時間になっても席に着かない木村に、何度もそんなことを言い諭して、五月の連休がくる前には、木村も九時になったら仕事を始めるようになった。
それに倣ったのか、渡辺たちも今では始業時間には席につき、仕事を始めるようになっていた。
口喧しいお局様になった甲斐があったわねと、内心、密かにそれを明子は喜んでいた。
繁忙期になると時間外勤務や休日出勤が増え、定刻に出社して退社して仕事をするという勤務形態が取りにくくなる。
そのことを考慮してのフレックス制だったのだが、しかし、その結果、出社時間があまりにはばらつき、管理が難しくなった。
夜にならないと出社してこない社員が出たり、それどころか、出社するのかしないのかさえ判らないような社員が増えてきたのだ。
そのことが次第に問題となり、フレックス制は廃止された。
しかし、そのころの習慣がなかなか抜けない社員が今でも多く、始業の時間が過ぎても喫煙室等で延々と喋りこんでいる者や、遅刻を繰り返す者が後を絶たない。
そのために、ときおり、こんな抜き打ちチェックが入る。
大抵、月末の部課長会議とは別に行われる臨時部課長会議にチェックが入ることが多い。
システム部に戻ってきたときに、小林からその話しを聞かされた明子は、思わず笑った。
中高生でもあるまいしと。
けれど、定刻になっても姿がない社員の多さは、すぐに明子にも判った。
木村ですら、四月のころはそうだった。
-木村くんが席に着いてくれるまで、私は仕事を止めていなきゃいけないの?
-九時を待って電話してきたお客様を、さらに待たせるの?
始業の時間になっても席に着かない木村に、何度もそんなことを言い諭して、五月の連休がくる前には、木村も九時になったら仕事を始めるようになった。
それに倣ったのか、渡辺たちも今では始業時間には席につき、仕事を始めるようになっていた。
口喧しいお局様になった甲斐があったわねと、内心、密かにそれを明子は喜んでいた。