リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「二課や三課の女の子たちは判らないけど、北川さんと高橋さんに関して言えば、そういう傾向がすごく強いわ」
きっぱりとした口調でそう告げる恵美の顔にも、あの子たちを相手に苦労していることが伝わってくる、少し疲れたような色が浮かんでいた。
「依存性が高いっていうのかな。指示しない限り、なにもしないの。言ってくれればやります、教えてくれればできますっていうのが、あの子たちの口癖」
「なんだかなあ」
「これ、いつまでにできるかなって尋ねても、答えがないの。いつまでにお願いねって言わないと、判りましたって言ってくれないの。自分から考えて行動することが、できないっていうか、したくなっていうか。そんな感じ。だから、さっきも課長に怒られるわよって教えたら、慌てて飛んで行ったでしょう。そういうことですら、自分で判断できないのよ」
「まさか。そんなこと」
「あるのよ。信じられないでしょうけど。こんなことをしたら怒られるってことを、想像することすらしないの。こんなことをしたら怒られるのよって、教えてくれなかったから、だから判らなかったって、平気で言うのよ、あの子たち。だからね。小杉さんみたいな人には、一番理解できないタイプでしょ?」
唖然としつつも、恵美にそう言われて、ようやく明子も、なにかが理解できたような気がした。
それを理解といってよいのかは判らないけれど。
自分には、あの子たちをどうやっても理解できない理由が理解できた、そんな感覚だった。
きっぱりとした口調でそう告げる恵美の顔にも、あの子たちを相手に苦労していることが伝わってくる、少し疲れたような色が浮かんでいた。
「依存性が高いっていうのかな。指示しない限り、なにもしないの。言ってくれればやります、教えてくれればできますっていうのが、あの子たちの口癖」
「なんだかなあ」
「これ、いつまでにできるかなって尋ねても、答えがないの。いつまでにお願いねって言わないと、判りましたって言ってくれないの。自分から考えて行動することが、できないっていうか、したくなっていうか。そんな感じ。だから、さっきも課長に怒られるわよって教えたら、慌てて飛んで行ったでしょう。そういうことですら、自分で判断できないのよ」
「まさか。そんなこと」
「あるのよ。信じられないでしょうけど。こんなことをしたら怒られるってことを、想像することすらしないの。こんなことをしたら怒られるのよって、教えてくれなかったから、だから判らなかったって、平気で言うのよ、あの子たち。だからね。小杉さんみたいな人には、一番理解できないタイプでしょ?」
唖然としつつも、恵美にそう言われて、ようやく明子も、なにかが理解できたような気がした。
それを理解といってよいのかは判らないけれど。
自分には、あの子たちをどうやっても理解できない理由が理解できた、そんな感覚だった。