リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「考えることも、全部、人に委ねて、寄りかかって、できるだけ楽をしたい。毎日の仕事振りを見ていれば、いやでも見えてくるわ、そういうところがね」
お嬢さまはどうか判らないけど、他の四人も、そういうとこあるんじゃない?
そう言われて、幸恵のことを明子は考えた。
幸恵と一緒に仕事はしたことがないから判らない。
けれど、例えば、お昼になにを食べようかとみなで話していても、幸恵が自分から積極的に意見を口にしたことは、ほとんどなかったかもしれない。
いつも、人の後を付いて来るようなところがあった。
「だから、お嬢さまが来るまでは、こうしてって言えば言うとおりにはしてくれたのよ。あの子たち。時間になったら、席に着いて仕事をしないさいって言えば、そうしてくれていたの。そこに、お嬢さまとお友だちがきたでしょう」
そこから、どんどんダメなほうに行っちゃったのよね、あの子たち。
恵美が少しだけ嫌そうに顔を歪めて、息を吐いた。
「お嬢さまたち見ていたら、仕事しないで遊んでいても、自分の分まで誰かが働いてくれればいいんだって。それでも、会社はちゃんと、お給料は払ってくれるんだわって。だったら、こんなお仕事なんて、働きたいって人にやってもらえばいいんじゃない。バカみたいに働くことないわって。そんなふうに、考えるようになっちゃったみたいね」
「なにをしに会社に来てるんだか」
「そんなの簡単に判るでしょ。あの子たちにとっての一番の関心ごとは、どれだけ、いい結婚相手を見つけられるかってことなの。そっちのほうが、彼女たちにとっては重要なの、仕事するなんてことよりね」
「会社は結婚相談所でも、お見合いパーティー会場でもないのに」
会社なんですよ?
頭を抱えて呻き出しそうになっている明子に、恵美はあははとまた楽しそうに笑う。
お嬢さまはどうか判らないけど、他の四人も、そういうとこあるんじゃない?
そう言われて、幸恵のことを明子は考えた。
幸恵と一緒に仕事はしたことがないから判らない。
けれど、例えば、お昼になにを食べようかとみなで話していても、幸恵が自分から積極的に意見を口にしたことは、ほとんどなかったかもしれない。
いつも、人の後を付いて来るようなところがあった。
「だから、お嬢さまが来るまでは、こうしてって言えば言うとおりにはしてくれたのよ。あの子たち。時間になったら、席に着いて仕事をしないさいって言えば、そうしてくれていたの。そこに、お嬢さまとお友だちがきたでしょう」
そこから、どんどんダメなほうに行っちゃったのよね、あの子たち。
恵美が少しだけ嫌そうに顔を歪めて、息を吐いた。
「お嬢さまたち見ていたら、仕事しないで遊んでいても、自分の分まで誰かが働いてくれればいいんだって。それでも、会社はちゃんと、お給料は払ってくれるんだわって。だったら、こんなお仕事なんて、働きたいって人にやってもらえばいいんじゃない。バカみたいに働くことないわって。そんなふうに、考えるようになっちゃったみたいね」
「なにをしに会社に来てるんだか」
「そんなの簡単に判るでしょ。あの子たちにとっての一番の関心ごとは、どれだけ、いい結婚相手を見つけられるかってことなの。そっちのほうが、彼女たちにとっては重要なの、仕事するなんてことよりね」
「会社は結婚相談所でも、お見合いパーティー会場でもないのに」
会社なんですよ?
頭を抱えて呻き出しそうになっている明子に、恵美はあははとまた楽しそうに笑う。