リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「なに言ってんですか。いつも怒ってるじゃないですか。今日は終了です」
これは没収です。
明子は牧野の先を制して、タバコの箱を取り上げると、小林に渡した。
報告もまだなのに、喫煙室になど立てこもられてはたまらなかった。
「返せよ」
「ダメです。これ以上吸われたら、匂いだけで肺がんになります、我々が。部下の健康を脅かすなんて、上司のすることじゃありません」
「だよなあ。もう、俺の鼻、曲がる寸前だよ。それでも、理由が理由だから、堪えてやってるけどよ」
「ほら、見てください。大福がありますよ。塩大福。甘くてしょっぱい塩大福。沢山貰ってきましたよ。これでイライラは紛らせてください。我々の健康のために」
はいはい。
タバコを返せと愚図る牧野に、明子は洋子から貰ってきた大福が入っている袋を手渡した。
「どうだった?」
「とりあえず。改修はしたいと。予算的には出せそうな感じなんで、年明けに正式に頼みたいなあという感じでした。内容は、ウチが聞いている内容でいいそうです。金銭的なことは、最終的には牧野課長とお話させてくださいとのことでした。なにか、前回、あるていどの金額は提示してもらっているんですか? 多分、そのあたりは牧野課長も判っているでしょうからと」
「おう。それとなくな。これくらいの金額でって話はしたな。それは判った」
「帳票ですが。一応、最新のデータを貰ってきましたけど……、んー」
「まあ、伊東さんが立ち会って、同じことやっているはずだしなあ。それで現象がでないんだからなあ。最新データを見たところで、判るかどうかは謎だよなあ」
「まあ、そうなんですが。ただですね。ちょっと……、気になったことはあるんですけど」
「ん?」
なんだ?
眉尻をくいっと上げて、言ってみろという顔をしている牧野に、明子は「可能性があるかもっていう、ていどですけどー」と、そう前置きして、考察結果を牧野に告げた。
これは没収です。
明子は牧野の先を制して、タバコの箱を取り上げると、小林に渡した。
報告もまだなのに、喫煙室になど立てこもられてはたまらなかった。
「返せよ」
「ダメです。これ以上吸われたら、匂いだけで肺がんになります、我々が。部下の健康を脅かすなんて、上司のすることじゃありません」
「だよなあ。もう、俺の鼻、曲がる寸前だよ。それでも、理由が理由だから、堪えてやってるけどよ」
「ほら、見てください。大福がありますよ。塩大福。甘くてしょっぱい塩大福。沢山貰ってきましたよ。これでイライラは紛らせてください。我々の健康のために」
はいはい。
タバコを返せと愚図る牧野に、明子は洋子から貰ってきた大福が入っている袋を手渡した。
「どうだった?」
「とりあえず。改修はしたいと。予算的には出せそうな感じなんで、年明けに正式に頼みたいなあという感じでした。内容は、ウチが聞いている内容でいいそうです。金銭的なことは、最終的には牧野課長とお話させてくださいとのことでした。なにか、前回、あるていどの金額は提示してもらっているんですか? 多分、そのあたりは牧野課長も判っているでしょうからと」
「おう。それとなくな。これくらいの金額でって話はしたな。それは判った」
「帳票ですが。一応、最新のデータを貰ってきましたけど……、んー」
「まあ、伊東さんが立ち会って、同じことやっているはずだしなあ。それで現象がでないんだからなあ。最新データを見たところで、判るかどうかは謎だよなあ」
「まあ、そうなんですが。ただですね。ちょっと……、気になったことはあるんですけど」
「ん?」
なんだ?
眉尻をくいっと上げて、言ってみろという顔をしている牧野に、明子は「可能性があるかもっていう、ていどですけどー」と、そう前置きして、考察結果を牧野に告げた。