リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「昨日の夜。救急車で運ばれたそうです」
「容態は?」
「命に関わるほどではなかったそうですが、いつもよりは悪いそうで、今回は入院が長引くかもしれないと」
「病院、どこだ?」
その言葉に、明子は目をパチクリとさせた。
そんな明子を、牧野は不思議そうに見た。
「聞いてないのか?」
「いえ。聞いてます」
明子は慌てて手帳を出して、教えてもらった病院の名前や診療科、面会時間などを書いたメモを見せた。
「ここか」
そのメモを眺めていた牧野が、暗い顔になった。
赤木が搬送されたのは、赤木が普段から掛かり付けにしている病院だ。
そこは県内外に知られている有名な大学病院だった。
通院している患者は、重篤な状態の患者が多い。
入院しても、あるていど容態が回復すると、ほとんどの患者は本人が掛かり付けにしている病院か、もしくは入院設備のある近隣の病院を紹介して転院させている。
そんな病院だった。
その病院で、しばらくの入院を余儀なくされているのである。赤木の状態がどれほどのものか、それだけでも想像がついた。
「見舞い、行ってくるか」
お前の顔でも見せれば、元気が出るかもしれないし。
小さなその呟きに、明子は目を見開いた。
知っていたのだろうかと、探るような目で明子は牧野を眺める。
「とりあえず、その件は部長に報告しておく。お疲れさん。で、飯は?」
明子の視線に気がつきながら、牧野はそのことには触れず、からりとした声で弁当の催促をした。
その言葉に、明子はぽかんとした顔で牧野を眺め、すぐに大きく息を吐き出すと、芝居がかった仕草でがくりと肩をおとす。
「容態は?」
「命に関わるほどではなかったそうですが、いつもよりは悪いそうで、今回は入院が長引くかもしれないと」
「病院、どこだ?」
その言葉に、明子は目をパチクリとさせた。
そんな明子を、牧野は不思議そうに見た。
「聞いてないのか?」
「いえ。聞いてます」
明子は慌てて手帳を出して、教えてもらった病院の名前や診療科、面会時間などを書いたメモを見せた。
「ここか」
そのメモを眺めていた牧野が、暗い顔になった。
赤木が搬送されたのは、赤木が普段から掛かり付けにしている病院だ。
そこは県内外に知られている有名な大学病院だった。
通院している患者は、重篤な状態の患者が多い。
入院しても、あるていど容態が回復すると、ほとんどの患者は本人が掛かり付けにしている病院か、もしくは入院設備のある近隣の病院を紹介して転院させている。
そんな病院だった。
その病院で、しばらくの入院を余儀なくされているのである。赤木の状態がどれほどのものか、それだけでも想像がついた。
「見舞い、行ってくるか」
お前の顔でも見せれば、元気が出るかもしれないし。
小さなその呟きに、明子は目を見開いた。
知っていたのだろうかと、探るような目で明子は牧野を眺める。
「とりあえず、その件は部長に報告しておく。お疲れさん。で、飯は?」
明子の視線に気がつきながら、牧野はそのことには触れず、からりとした声で弁当の催促をした。
その言葉に、明子はぽかんとした顔で牧野を眺め、すぐに大きく息を吐き出すと、芝居がかった仕草でがくりと肩をおとす。