リスタート ~最後の恋を始めよう~ 【前編】
「そんなこと」
「君島が見限ったヤツだ。俺や牧野なんか、当の昔に見捨ててるよ。どうにかしてやる気にもなれねえ。君島は、ある意味、最後の砦というか、ラインなんだよ」
小林のその言葉が理解できずに、明子は目をシバシバと何度も瞬かせて小林を見た。
どういうことだろうと眉を寄せて考え込んでいるその顔に、小林は不思議に思ったことないかと明子に尋ねた。
「一課は、他と比べて問題児が多すぎるって」
「吉田班は、よくこの戦力でやっていけるなと、最近、思うようになりましたけど。実質、三人ですよね、ちゃんと仕事をしてる人って」
沼田くんに森口さんに野木主任と、指折り名前を挙げる明子に、小林はくすりと笑いを零した。
「あー。大塚さんも、戦力にはなってましたね」
「今はな。でも、沼田は喋れねえっていう問題を抱えてただろ。ま、ここにきてかなりよくなったようだけど。あっこちゃんのおかげで」
「そんなことないですよ。もともとが優秀なんですよ、沼田くんは。自信が足りなかっただけですよ」
「でも、あいつの上がり症は致命的だったろ。その優秀さ台無しにしちまうくらい。森口も、ちょっと前まではな、むしろ、坂下より使いづらいくらいだった。あいつは去年まで第三にいたんだけど、あっちではちょっと持て余されていたようなところがあってな」
「そうなんですか?」
意外すぎる言葉に、明子の目が丸くなった。
「マイペース過ぎるっていうか、協調性に問題ありって感じでな。それで使いづらいと会議で上がったらしくてな、本部長の一言で君島のところに去年、異動してきたんだ。森口が変わったのはそれからだ」
そうだったのかと、明子はふうんと感心したように頷いた。
「野木も、ちょっと短気なところがあってな。客と喧嘩になっちまうこともあったらしい。大塚だって、変わったのは、君島のところにいってからだ」
続く小林の言葉に、なるほどと明子は改めて君島に感服した。
「君島が見限ったヤツだ。俺や牧野なんか、当の昔に見捨ててるよ。どうにかしてやる気にもなれねえ。君島は、ある意味、最後の砦というか、ラインなんだよ」
小林のその言葉が理解できずに、明子は目をシバシバと何度も瞬かせて小林を見た。
どういうことだろうと眉を寄せて考え込んでいるその顔に、小林は不思議に思ったことないかと明子に尋ねた。
「一課は、他と比べて問題児が多すぎるって」
「吉田班は、よくこの戦力でやっていけるなと、最近、思うようになりましたけど。実質、三人ですよね、ちゃんと仕事をしてる人って」
沼田くんに森口さんに野木主任と、指折り名前を挙げる明子に、小林はくすりと笑いを零した。
「あー。大塚さんも、戦力にはなってましたね」
「今はな。でも、沼田は喋れねえっていう問題を抱えてただろ。ま、ここにきてかなりよくなったようだけど。あっこちゃんのおかげで」
「そんなことないですよ。もともとが優秀なんですよ、沼田くんは。自信が足りなかっただけですよ」
「でも、あいつの上がり症は致命的だったろ。その優秀さ台無しにしちまうくらい。森口も、ちょっと前まではな、むしろ、坂下より使いづらいくらいだった。あいつは去年まで第三にいたんだけど、あっちではちょっと持て余されていたようなところがあってな」
「そうなんですか?」
意外すぎる言葉に、明子の目が丸くなった。
「マイペース過ぎるっていうか、協調性に問題ありって感じでな。それで使いづらいと会議で上がったらしくてな、本部長の一言で君島のところに去年、異動してきたんだ。森口が変わったのはそれからだ」
そうだったのかと、明子はふうんと感心したように頷いた。
「野木も、ちょっと短気なところがあってな。客と喧嘩になっちまうこともあったらしい。大塚だって、変わったのは、君島のところにいってからだ」
続く小林の言葉に、なるほどと明子は改めて君島に感服した。